第1話 はじめてのコーヒー

  • 2016.02.01
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コーヒー、好きですか?

僕は好きです。
コーヒーの焙煎や販売、そしてドリップセミナーなど
仕事としてコーヒーに携わるようになった現在でさえ、
温もりやワクワク感の様なものをいつも感じています。

今あなたがこのコラムをご覧いただいている状況って本当に様々だと思うのですけれど、
きっと何かの合間に偶然差し込まれた一瞬なのかなと想像しています。

つまり、一種の「コーヒーブレイク」のような。
ここではそんなひとときに寄りそう一杯のコーヒーの様に、温もりやワクワク感をお届けしたいと思います。

で、第一回目は「人生で初めてのコーヒー」を少々。

僕の初めてのコーヒーは…ネスカフェです!(笑)
コーヒー初体験がインスタントコーヒーだという人、
結構多いのではないでしょうか?

今でも忘れられない、黒いラベルに走る金のライン。
その輝きがもたらす独特の重厚感。そして中のフィ
ルムを開けた瞬間立ち昇る香りの、なんと香ばしく
魅惑的だったことか!


幼い当時の僕にとって、それはどこまでも深く静謐であり、物事の底辺を支えるような力強さであり、
何より父の存在感そのものであった気がします。

そう、父のコーヒーを口にしたおぼろげな記憶…。


父は大型トラックのドライバーでした。恐らく深夜
の出発前に飲んでいたのでしょうか、台所のあかり
だけが灯る部屋で、ちゃぶ台に置いてあるコーヒー。
それが僕にとって人生で初めてのコーヒーです。

両親の離婚を機に母に引き取られた僕は、父の事を
あまり憶えていません。忘れようとしたのだと思い
ます。触れてはいけないことだと感じていたのです。
でもその「存在感」だけはコーヒーの記憶と共に、
心の一番奥の引出しに今でも静かに眠っています。

あなたにとって人生初のコーヒーはどんなコーヒーでしたか?

この記事へのコメント

おこめ

美味しそうです」

しなもん

初めてのコーヒーは、コーヒー牛乳でした。

ほな

朝食にコーヒー。

ほな

各人の珈琲には歴史があります。

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