第9話 Feel It!

  • 2016.06.27
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梅雨ですね。
でも僕の暮らす街にはさほど雨が降っておらず、梅雨明けしたかと思うほどの快晴の日もあって、水不足さえ気になり始めた近頃のクロダです。
現に東京の水源、利根川水系では取水制限が始まっていますし。
コーヒーを淹れる事すらためらわれる程にはならないと思いますが、さりげなく節水を意識したいものです。

そうそう、コーヒーを淹れるにはどんな水を使えばよいのか、よくご質問を頂きます。特に「水道水よりミネラルウォーターがよいのか」や、「海外のミネラルウォーターはどうなのか」などは、よくある質問の筆頭です。

いきなり結論を言ってしまうと、一般的にペーパードリップのコーヒーを愉しむ分には、普通の水道水でOKだと思います。ただし嫌な臭いや味、カルキ臭などが気になる時は、家庭用浄水器に通すだけで充分です。
もちろんミネラルウォーターを使っても美味しく淹れられますが、わざわざ海外のものまで使わなくてもよいです。むしろ場合によっては残念な味になることも。それは一体どういうことなのか???

ポイントは水の硬度。
水には硬水と軟水がありますよね。国内の水は概ね軟水です。一方海外のミネラルウォーターは硬水のものも多いです。

実は両者を比べると、ペーパードリップには軟水の方が向いていると言われています。
硬水に比べてバランスの良い味になるからです。

硬水だと主に酸味系の味わいがストンと抜け落ちたような感じになり、結果的にスカスカした苦味だけになる傾向があります。
だから良かれと思ってわざわざ海外のミネラルウォーターを使っても、残念な結果になりかねないという訳です。

以前、硬水と軟水の違いを実験した事があります。軟水は水道水、硬水は某有名な海外のミネラルウォーターを使ってドリップしました。味わいの違いは、知識として知ってはいましたが、実際に試してビックリ、その差は歴然!しかも五感を通して感じる情報ですから、ナットク感がまるで違います。この「五感で知る」感覚、とても大事に思っています。

今やインターネットが発達したおかげで、多くの「情報」を素早く簡単に得られるようになりました。しかしそれは「誰かの体験」が書き起こされたもの。つまり「あなた自身の体験」ではありません。

実際に体験し、そこからどう感じたかが、あなたにとっての最良の情報だと思います。
そして自分自身の感覚を信じ、自分で判断することが、もっとも大切だと思うのです。

僕はいつも店頭で実演販売を行っています。それはビジネスとしては大変効率の悪い、言葉は良くないですけど、決して「儲かるやり方」ではありません。それでもなお、目の前でドリップしたコーヒーを実際に試飲して頂いているのは、その香りや味わいを多くのお客様に「体験」して頂くことが、もっとも重要で大切だと信じているからです。

この記事へのコメント


おこめ

美味しそう


ほな

21世紀は水と電力不足です。


ほな

おいしい氷が好きです。

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