僕の焙煎工房があるシェアスペース“ユフラトーキョー”。通りに面したショップ側は、フィンランドと地元アーティストの音源を扱う店&カフェとして、代表の小川さんが運営しています。でもこの11月は小川さんがお忙しで、かなりの日数を僕が代行することに!そこで3週間限定のカフェ『デイドリップCafé』を開催しました。普段はカフェ営業に関わってなく、ショップ側にあまり立たない僕ですが、今回はせっかくの機会だしオリジナルのメニューを用意して、コーヒー豆屋としての特徴も出せたらいいな!などとアレコレ考えました。そして、以前からやってみたかったスパイスカレーに挑戦することにしました。でもどうやって??
実はだいぶ前のことですが、スパイス輸入を手掛ける専門家シャンカール野口さんに、スパイスカレーの基本を教えて頂いたことがあり、その時のレシピをベースに自分なりにアレンジをしたのでした。もちろん既成のルーやカレー粉は使わず、スパイスから調合して作ります。味を作る上で僕には絶対的なポイントがあります。それは“あまり辛くないこと”。スパイスカレーと言うと、スパイシーで辛さ引き立つ感じをイメージすると思います。でも僕は辛さが苦手。そしてこれがある意味で袋小路にハマるきっかけになろうとは、その時点では思いもしませんでした。
具体的には亜麻色に炒めた玉ねぎをベースに、数種のスパイスをブレンドして味の柱を作り、その他の具材で厚みや奥行き、バランスを付けるように作りました。そして僕ならではの隠し味として、コーヒーを投入しました。最初に用いた深煎りのマンデリンでは、なんと味が隠れず失敗。そこで中煎りのコーヒーで行くことにしたら、実にイイ感じに。決してカレーの専門家ではないものの、僕だからこそ出来るカレーもあると思ったら面白くない訳がありません!ワクワクしながら完成したカレーは『コーヒー豆屋のスパイスカレー』と命名しました。
第1週目、隠し味はグァテマラ。
サザンの花火大会で一緒だったNさんが息子さんとご来店。一口食べて「美味しい!」上々の滑り出し。ところがその後ご来店の友人夫妻のお眼鏡には叶わず。旦那様は辛いモノ大好き。奥様は美味しいモノに命を掛ける人。そんなお二人の来店時にはカレーが不足がちに!急遽途中で増量したせいでバランスが崩れ「これはカレーというより○○ね」と言われてしまう。うーむ、僕の想像以上に具材のバランスが繊細であることを思い知らされる…。
第2週目、隠し味は東ティモール。
店の近所でゲストハウス&カフェを運営する若き旗手K澤夫妻とユフラの小川さんご来店。今回はカレーもたっぷり仕込んであり問題ナシ!ところが一口食べて、「…カイエンペッパーかけていいっすか?」辛さが全く足りないようで、カレーとの認識から外れ気味らしい。辛みはもちろん、スパイスの量自体も足りないのかもしれないと考える。
最終週、隠し味はコロンビア。
超常連のM夫妻ご来店。ひどい雨の中、わざわざ来てくれて僕の目にも雨が降りそうになる。今週のカレーは辛さも程良くスパイス感も充分!ところが食べ進むうち、口元ハーハー。辛いけど大丈夫って言ってくれたけれど、ホントは無理させちゃったのだと思う。今週は辛過ぎる印象に振れてしまったのでした…。
食材のバランス、スパイス感や辛味の強さ、弱さ。感想を聞くたびに手を入れて、そのたびにハンドルを切り過ぎたような結果になりました。特に“辛味”は好みの差が大きく、これは本当に面食らいました。でも、ふと思ったのです。よく考えたら基本的にコーヒーと同じじゃないかと。コーヒーのブレンドを作る時、皆に受け入れてもらえるかどうか以上に、まずは自分が美味しいと思えることが大切だったじゃないかって。だからカレーもまずは「自分が美味しいと思える」ものを目指して、作れば良いのだと。
…って、何処へ向かっているのだ、私は(笑)
この記事へのコメント
ぽんで
カレーが食べたくなってきました
ミキ
カレーとコーヒー、良いですね!
ほな
チーズカレーが食べたくなりました。
ほな
カレーとコーヒーのセットがうまいです。
もっさん
カレー食べたくなりました!
ほな
今夜はカレーだ。
おかめ
早速、カレーにコーヒー入れてみたい。
薫
食べたい
よもちゃん
おいしそう、食べたい!
ほな
今晩はカレーで決まり。
KAMI
読んでるだけで、お腹が空きました(*´ー`*)スパイスは奥深いんですねぇ。
ほな
カレーとコーヒーとのコンビは最高です。