多忙な日々から一瞬逃亡。前回は訪れた台湾で面白かった事を書かせて頂いたが、今回は完全“ハセベ目線”のイヤシ編。
僕にとっての“癒し”とは何か?と問われれば、迷わず出てくるのが「散歩」「買い物」「飯」「酒」だろう。この欲望を充分に満たし、さらに普段自らやらなそうな事に挑戦できたらば最高な時間になること間違いなし。僕はその欲望を満たすべく台湾の町を練り歩いて来た。
この日はまた別の夜市へ足を運び、時々鼻の中を突き刺すように入ってくる臭豆腐の香りにクラッとしながら人混みの中をゆっくり歩く。そしてガタガタ揺れるアルミのテーブルに席をとり、魯肉飯(ルーローファン)と青菜、ビールを注文して間食タイムスタートだ。周りをキョロキョロしながら親指に付いていた魯肉飯の破片を口に入れてビールを飲んだときの背徳感は、なんとも表現しがたい幸せな瞬間であり、小さな大人の自由をジンワリと味わった。
ほろ酔い気分で夜市から商店街へ入って歩いていると、足マッサージ屋さんが目に入った。普段だったら通り過ぎてしまうところを、今回はあえて入ってみる。しかも異様に激しい客引きをするお店に引きずり込まれてみた。
これが思いもよらぬ気持ちよさ!現地の言葉が飛び交う店内で熟練のおじさんにギリギリと足をマッサージされる感じは、その雰囲気も相まって極楽気分だった。今まで「フンッ」と目も向けなかったくせに、今度は隣の人がやってもらっていた足の裏の角質を刃物で削るのをしてもらおうなんて次回の構想もしっかりたてている自分にビックリだ。
別の日は、ものづくり用の布の仕入れ。布のマーケットに潜入し、アウトドアに使えそうな布を探す。思わぬ掘り出し物には出会えなかったが、布屋、レース屋、オーダーメイドで服をつくる店と、大きな館内を練り歩きながら見えてきた台湾の生活感に大満足。
早朝はマーケットを経由して、現地の人が多い場所で朝食をいただいた。完全なる直感で席に着いた、交差点にある小さな屋台のおかゆの器から出る湯気も、スープも何もかもが身体に染み入るほど旨かった。こういう、「当たり!」というお店に出会えると、旅の癒し感がぐっと高まってくれるのだ。
別の日に散歩の流れで見つけたのは、公衆足湯場。地元の人がなにやら井戸端会議をしながら楽しむ足湯に、僕もグッと引きつけられてしまった。もう、醸し出している空気感全てがすでに気持ちよさそうなのだ。少々お湯に浮かぶ小さなカス達が気になるも、間違いなく旦那の悪口を楽しんでいるだろうおばちゃん達に少しスペースを分けてもらってソロソロと足を湯に入れてみると、ちょっと熱めで深めのお湯は歩き回った足の疲れを吸い取ってくれるような心地よさがあった。何よりも地元の人の暮らしに混ざらせて頂いた感じが嬉しい。
旅の締めくくりは、僕にとっての“癒しオブ癒し“といっても過言ではない、アウトドアショップ巡り。日本未入荷のアイテムを探し、アウトドアショップが建ち並ぶ通りを隅々まで見てまわる。時間を忘れて小物から大物にニンマリしながらひとつも見逃さないように物色。はたして僕はこの時間に何時間費やしていただろうか…。
人に癒され、町に癒され、食に癒され、そして物欲に癒された台湾の旅。僕は間違いなく来年も行くだろうな。うん。人にはちょっと休憩が必要なのだ!(自分に言い訳)。
この記事へのコメント
おこめ
いい写真ですね
ぽんで
台湾の雑多さがなんとなくいいですね
ほな
台湾は錦糸町と同じ。
ほな
みんなの笑顔が良いです。
ほな
人口密度が高そう。
だあきち
美味しそうです!
ほな
なつかしい光景です。
看護助手
足湯が深いですね。気持ち良さそう。
海外で食事っは躊躇しがちだけど、こんなに飛び込んでいけたらどんなに楽しいだろう。若い頃の一人旅を思い出しながら読みました。次の記事も楽しみです!