まだまだ世界が落ち着かない春の始まり、僕はひとりで里山散歩に行きました。里山散歩はライフワークみたいなもので、毎年同じくらいの時期に4回ほど同じ里山を歩きます。目的は僕の心と身体を安定化させることと、今年の自然の移ろいを「読む」ために歩きます。こうすることで、自然の知識をアップデートしています。でも、今回は気晴らしが70%というのが正直なところ。
僕が通う里山は、東京都にあるのに東京都とは思えない場所。里山風景は近年とても珍しく、生き物、植物、そして電線が一本も視界に入らない風景は日本の宝ともいえる風景です。僕はここをメインフィールドにして幼児の心と身体を育てる活動をしています。
まずはウォーミングアップがてらいつもと同じルートをゆっくりと歩き始めます。そうすると、子ども達と嵐のようにワサワサと遊んでいるときには見えない自然の変化に気付くことができます。遅い登場のフキノトウやいつもは通り過ぎていた地層の面白さ、そして倒木残っている小さな鳥の巣など、この自然が生きていることを五感でゆっくりと味わっていきます。
自然が“生きている”ことが身体に染み込んできはじめると、僕自身も今、ここに生きていることを感じることができます。そうすると、不思議なことに同時並行的に生理現象として起きるのが「腹ぺこ」。僕はこの腹ぺこを予測して買っておいたお弁当を食べるべく、先ほどまでのゆっくりモードからギアを変えて、近道で、そして早足で前に進みランチ場所を探すことに目的を大きく変更することに瞬時に決定。
季節は徐々に春に移ろい、鳥の鳴き声もまた春の音色に変わりつつあるのを感じながら空腹をごまかしつつ歩く感じは。僕は竹でつくられたベンチに腰掛けて、さっそくおひとり様ピクニックを開始しました。
購入したおにぎりは手作り感満載で、まるでさっき隣の友だちのお母さんが出してくれたような大ぶりの“メインはお米”なものが3つと小さなたくあんが数片。たくあんは、口にほおばったおにぎりの合間に時々小さくかじってバランスを考えながら食べるのが楽しい。
まだ春早く肌寒いこの日には最適のインスタントスープと食後のカフェオレまでのフルコースを、時間をかけて味わいます。普段は焼き肉とか、パスタとか、ハンバーグとか、じっくり料理された味をビールで流し込むのが幸せな僕も、里山という贅沢な空間では、このシンプルなランチが最高級にランクアップしてしまうのが不思議です。
先が見えきらないときは、自然に相談するのが一番。何が起きても種を変化させながら今まで地球として存在し続けてくれている自然は、じっくり対話すると答えが見えてくる気がする。もちろん、答えがあるようで無いのも自然。まだまだじっくり自然と対話をし続けていかないとなあ。
この記事へのコメント
おこめ
自然はいいですね
ぽんで
里山にはどこか郷愁を感じます
ゆーだいすきかあさん
私も 里山 loveです
とくに 雪割草やカタクリの花のころが もうワクワクが止まりません
おにぎりに スープ そしてカフェオレ 完璧!!!!
熊が怖くて 1人はすこし躊躇していますが
早速出かけたいと思います
hiropon
自然を感じながらいただく食事は最高のご馳走ですね。私もサーモスジャーで熱々ご飯やスープ楽しんでます。
すーうどん
里山歩き大好きです。
だあきち
気持ちよさそうですね
ほな
自然が一番です。