第130話 高感度な世界(後編)

  • 2021.07.01
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こんにちは。前回に引き続き今回も「HSP~超繊細な人」についてのお話です。(前編はコチラから)
最初にお伝えすると、前回のコラムを読んでHSPを障害や病気の一種のように捉えてしまった人がいるかもしれないと懸念しています。僕の伝え方が稚拙だった所もあるかもしれませんが、HSPは障害や病気ではなく持って生まれた“気質”です!ただそれを社会の中で上手に活かすには自分に対して一工夫必要だと思うし、また周りの人々への周知も大事なポイントだと思います。コラムの場を借りてHSPを取り上げたのは、一個人のカミングアウトである他に、個人の問題が社会の問題として少しでも認知してもらえたらという思いです。
人より感受性が高く敏感な人~HSPという気質には幾つかの特徴があげられます。そしてどれもが強みと弱みの表裏一体です。
【1.物事に対する深い思考】一つの出来事からも多くの事を捉えて多角的に考えます。でも考えるのに時間がかかるため、瞬時に判断し行動するのは苦手です。
【2.些細な刺激をキャッチする】音や匂い、光など日常生活の些細な事に気付くことが出来ます。でも情報が溢れている状況、例えば人ごみなどでは神経をすり減らしたり頭がオーバーワークになったりします。また人の何気ない一言にも深く傷付いたりします。
【3.感情面での共感力が高い】相手の気持ちを敏感に感じ取ります。でも怒られている人の傍にいると、自分も怒られている感覚になったり、他人の感情をもらってしまうこともあります。
【4.誠実で責任感がある】自分で何とかしなければと考えます。それは裏を返せば自分を責めやすいです。自己肯定感が低い傾向にあります。
【5.想像力、空想力が豊か】たぶん綺麗な風景は誰よりも綺麗に見えています。多彩なインスピレーションを得るためそこから想像や空想が拡がります。でも汚い景色もより酷く見えていると思います。ネガティブなこともたくさん考えてしまいます。
HSPはこんな感じの個性を持ち合わせています。そしてこれらを上手く活かす、つまり弱みの方へ転ばないように出来れば、人生は良い意味で刺激的なものとなり、普通じゃない面白いことに取り組めるし、人に感動を与えたり、人を癒すことが出来たりします。例えば、独自の視点で物事を深く考えるのが得意で、些細な変化を見極められる…これは研究職など突き詰めていく仕事が向いているそうです。おぉ、そういやコーヒー豆の焙煎作業とかハンドドリップの深遠な世界なんて打ってつけじゃないですか(笑)
また人の表情や言動からその人の気持ちを把握するのが得意で、相手の状況を察して相手に合わせた行動もとれる…それはもうコーヒーセミナーの講師しかないやろう!いや間違いなくコーヒーセミナーの講師やわぁ!(←某漫才コンビのネタ風に)セミナーもそうですが、自分の店は席数1ケタの小さなサイズなので、お客様と親身になって会話が出来る環境です。共感力を活かせるし、自分がオーバーワークにならない規模でもあります。ただ接客業や飲食業そのものはちょっと負荷の大きいヘヴイな仕事で、決して向いている訳ではないようです。それにも関わらず何年も取り組んでこられたのは、弱みの方へ転ばない術を長い時間の中で身に付けられたからだと思います。
以上2回に渡りHSPについていろいろ語ってしまいましたが、実はHSPと一言で括ってしまうのもまた不本意だなと思っています。その中にもいろんなタイプの人がいますし、なにより人はずっと多様な存在だと思うからです。だから幸せの形も人それぞれです。自分を知り他人を知った上で人と比べず、ただそこに在るお互いの違いを面白がって平気に生きていけたら、世界は足元から変わっていく気がします。


この記事へのコメント


ほな

きれいな景色です。


だあきち

みんなそれぞれ、色々な個性があっていいと思います!


ほな

リスク対策ができている人です。


ゆーだいすきかあさん

写真 物語を感じます
とてもすきです

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