痩せる暇のない生業

  • 2016.08.25
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時々「料理のお仕事って、おいしい物を食べられてイイですね。」と言われる事があります。
はい、その通りです。おいしい物は食べる機会が多くてとても嬉しい反面、胃袋は過酷な労働を強いていることも確かです。
フル稼働で動く胃袋、私はお酒もいただくので肝臓も強制労働です。ですから最近の私の口癖は「痩せる暇がない」のひと言。ダイエットができないという言い訳だけは、本当に上手にできます。

月に数回はある撮影ともなれば、ますます痩せる暇がなくなります。(笑)

1〜2品の簡単な料理撮影ならともかく、40品もの料理を1日で作るとなると、オーブンやガスコンロは総出で私の料理を支えてくれます。それでも火の口がたりなくなることも多いのですが・・・ガスコンロと同じぐらい支えてくれるのがシャトルシェフです。

丸鶏やローストビーフを保温したり、グラタンの素材を柔らかくミルクで煮たり、 パスタや素麺用のお湯も沸かして保温しておけば、「茹でるぞ」というタイミングですぐにお湯がつかえて便利です。

保温容器に鍋を入れなくても、保温しておいたり、食材でいっぱい過ぎて冷蔵庫に入りきらないドリンクは保冷しておくこともできます。

撮影の時のために、シャトルシェフ専用の棚が欲しいぐらいです。

撮影用の料理は、見せるだけなので味はどうでもよいという現場もあるようですが、私は、どうもそれが苦手でして、「おいしくつくる」ことに精を出してしまいます。カメラマンさんや編集者さん、アシスタントをしてくれている人も「おいしそう」な香りを嗅いで、「おいしいな」と思ってくださった方が、完成した本や、雑誌やWEBのページが良いものになる気がしてならないのです。

ですから、「おいしい」を目指すとき、チューブのショウガじゃなくて、面倒でもショウガをすりおろしたいのです。
痩せる暇がないのは、私にとってはありがたいことのようです。

この記事へのコメント

おこめ

勉強になりました

ぽんで

時々胃を休めないといけませんね

ほな

残り物がもったいないので、食べすぎますね。

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