前回、前々回とお届けした「SSTRの旅」ですが、オートバイとか旅にあまり興味ない方にはちょっと暑苦しいコラムだったかもしれませんね…。でも想いを込めて挑んだモノだったのでお許しを。イベントそのものはそんな風に駆け抜けた訳ですが、実は旅の間に印象的な風景や人々との出会い、出来事がたくさんありました。今回は僕の心に残ったそんな裏話をお届けしたいと思います。いわゆる小ネタってやつですが、捨て難い話がいろいろありまして。
今回旅先で出会う人に記念の物をお渡し出来たらと思い、SSTR版のラベルを貼ったドリップバッグを用意しました。”モトブロガー”(バイク乗りのYouTuberの事)はよくオリジナルステッカーを持っていて、出会う人々へ「お近づきに♪」と差し上げたりします。僕はYouTuberではありませんが、あえて言うならT’sコラムニスト(笑)でカフェオーナー。そこで僕も僕らしい記念の品をという発想でしたが、コレは誰に渡しても結構喜んでもらえて大正解でした。ただかさばるのでたくさんは持って行けなかったし、渡しそびれてしまった人もいました。神戸から来たハーレーの二人組には渡したかった…。
泊まった民宿では他の宿泊客もほぼSSTRの参加者でした。たまたま挨拶を交わした方から、ステッカーとお菓子の入った記念品を頂いたので、お返しにドリップバッグを差し上げました。数台のバイクと、さらに車が同行する家族総出の参加で、その中には車いすの女の子もいました。バイクの一台はサイドカー付きの巨大なバイクでしたが、ライダーはその女の子のお母さんでした。娘と共にゴールしたいとの想いを叶えるため、そのサイドカー付きバイクで参加したとのこと。小柄な女性でしたが、でっかいバイクにでっかい夢を乗せて走っていました。
翌日、能登半島の気ままなツーリングでは、ある海沿いの道の駅に立ち寄りました。そこにはギネス登録された「世界一長いベンチ」があり、自撮りの記念写真を撮ったりしていたのですが、ふと見るとそばに何かの石碑がありました。それは昭和47年に大ヒットした二葉百合子さんの「岸壁の母」の詞が刻まれた石碑で、曲のモデルとなった女性がこの地の出身であったことから建てられたそうでした。歌は知っていましたが、歌詞やその意味はちゃんと知らなかったので、しみじみとした想いでその場を後にし、道の駅に引き返しました。
ちょうどお昼時だったので、道の駅にある食堂で海鮮丼を頼みました。テレビが点いていて、ワイドショーが終わろうとしていました。番号が呼ばれ、海鮮丼を受け取った僕が席に着く時、テレビは「徹子の部屋」が始まりました。そして黒柳さんがこう言ったのです。「本日のゲストは二葉百合子さんです。」そして「岸壁の母」が流れ始めたのです!そう、今先ほどまで眺めていた石碑の、あの歌です。その奇妙な偶然の一致に、僕は画面を見つめながらしばらく呆然としてしまいました。
と、まあこんな感じで初めてのSSTR〜能登の旅は終わりました。さすがにだいぶ疲れが溜まっていたようで、実は今39度台の発熱でグッタリしながらこれを書いています。検査したら幸いコロナやインフルエンザではなく、ただの風邪との診断でホッとしました。でもこういうのは久しぶりで、ちょっと無理しちゃったなぁと反省。遊ぶだけ遊んどいて具合が悪いとか一番不味いヤツ。早く元気になって、後回しにしたままの仕事や家のことをやらねば!季節柄、皆さまもどうぞご自愛くださいませ。
この記事へのコメント
ゆらん
私も一緒に旅している気分になりました
ピエール
出会いが、いいですよね。みなさん、今を生きる。
*
雨に打たれ疲れもたまり風邪を引かれたのでしょうか(汗)
行った先々での景色や出会いがあるとまた旅したくなりますよね!体調万全にしてまた旅に行ったコラム楽しみにしてますね♪
ほな
海鮮丼がおいしそうです。
江戸っ子
お土産、渡しそびれてしまった方々に、次回お渡しできる機会があると良いですね。
素敵な旅でした!!
コーヒーブレイク
町並み風景素敵です!
ポンちゃん
いろいろの出会いがあり素晴らしい旅でしたね! 岩壁の母。。。私も二葉百合子さんの歌を、この頃年老いた母と浪曲歌謡で聴いています。しみじみ歌詞の意味をかみしめてきくと感慨深い物がありますね。
ぽんで
天気がいい日のツーリングは最高ですね。
hirune
トトロと海鮮丼にあいにいきたいです