以前から興味があった山歩き。昨年は登山歴の長い友人ジョンのガイドで、初トレッキングに行きました(その時のお話はコチラ)。でも僕は同時に始めたオートバイの方にのめり込んでしまい、山歩き関連はご無沙汰してしまったのですが…先日ジョンから久しぶりに連絡がありました。彼は仕事で担当しているウェブサイトでコーヒーを取り扱いたいと思い、僕にあるアイデアを持ち込んできたのです。それは「山で湯を沸かす時、標高によって沸点が違うんだけど、その温度でコーヒーをドリップする提案って出来ないかな?」ほぅ、コーヒーを抽出するための温度を、標高による沸点で表すとは面白いアイデア!
国内で標高が高い山といえば一番は富士山ですが、二番以降は多くが日本アルプスにあります。その稜線を辿りながら数日かけて山々を縦走…なんていう場面では本格的なハンドドリップというのは難しいと思いますが、どこか眺めの良い地点でコーヒーを淹れることを目的とするならアリですよね。友人ジョンは北アルプス・蝶ヶ岳からの眺めとそこで飲んだコーヒーの感動体験が根底にありました。そこで蝶ヶ岳の標高2,677mの沸点と、その雄大な眺望のイメージを元にオリジナルのブレンドを作ることになりました。
標高2,677mでの水の沸点は理論値で約91℃です。コーヒーの抽出温度に関してはコーヒー業界の中でも意見はバラバラですが、個人的な印象で言うと、古くからの喫茶店文化などの影響を持つ人は低め、今どきのサードウェイブの影響を受けている人は高めのように思います。91℃は今や基本の温度ですが、どちらかというと今どき寄りで浅煎り系がフィットします。また森林限界を超えた広大な景色には、空へ抜けるような軽やかさと自然の持つ懐の深さのイメージもあります。僕はそんなキーワードを元に膨らませていきました。
コーヒーが完成したと連絡をすると、ジョンから更に追加の相談がありました。それは今回のブレンドのイメージが登山というハードなシーンなのに対し、逆にキャンプ場のような場面で気軽に楽しめるブレンドも出来ないかというものでした。イメージは食後に焚き火の前でホッと出来る一杯。となると深煎り系でほんのり苦味を感じるようなコーヒーが僕のオススメです。先のコーヒーと同じ豆をベースにして共通の素性を持たせつつ、やや深煎りの豆を加えてアクセントを付けました。こうして二つのブレンドが誕生しました。
登山イメージのコーヒーはHikers Blend2677(ハイカーズブレンド2677)、キャンプイメージの方はCampers Blend1600(キャンパーズブレンド1600)と命名されました。お察しの通り商品名の数字は標高を表しています。そしてジョンが担当するウェブサイトでの販売が始まりました。彼が勤める会社の企画販売なので当店での豆の販売はありませんが、代わりにドリップメニューとして皆さんに飲んで頂けるようになりました。野山の様々なシチュエーションで楽しめるブレンドが出来たと思っています。ぜひこの味わいを皆さんにもお試し頂けたら嬉しいな♪
この記事へのコメント
おこめ
参考にしてます
ほな
面白い着想ですね。
ぽんで
パッケージのイラストが秀逸ですね。
江戸っ子
一袋一袋、一粒一粒、手をかけて下さっていることが伝わってきます。
コーヒーにも愛情がかかっている製品があるのですね~
ミキ
焙煎前後の様子、初めて見ます‼︎
コーヒーて奥が深い‼︎
hirune
こだわりの愛情がたっぷりつまってますね!
飲んでみたいな~
おひるだ
ノヤマコーヒーのラベル可愛いですね。ハイカーズブレンド2677とキャンパーズブレンド1600、どちらも頂いてみたいです。オリジナルブレンド、出来上がるまでも中々根気のいる作業なのですね。
ジョンさんとのトレッキング、また楽しみですね♪
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可愛らしいイラスト ラベルですね♪
コーヒーのコラム読んで飲みたくなりました!!
だあきち
ラベルのデザイン、素敵ですね♪
飲んでみたいです!