このコラムは 「ギアナ高地の旅 その1」 のつづきです
日本から弾丸のようなスピードで現地に着き、期せずして翌朝出発となったギアナ高地への登山が始まった。
僕は昨晩準備した装備を持って、僕のチームメンバーと合流をした。
今回登ったのは、ロライマ山という山で、標高は2800メートルとそんなに高い山ではない。
ただし行程が長く、2日かけて山の麓まで行き、3日目で頂上に着く。
4泊を頂上で過ごし、また2日かけて下山をする。
どこまでも続く道を自分が好きなペースで歩き続ける。
このエリアの気候は自由気ままで、空のご機嫌が悪いと、雨、風、晴れ、曇り、時に暴風雨を1日に何回も味わう羽目になる。
どうやら今回はそのご機嫌の悪さが十二分に発揮されているようだった。
雨期になるとわたれなくなる川を渡る。
スタート地点から麓にかけての道のりは、360度地平線に囲まれた大地をひたすら前に進む。道すがら頭の大きな奇妙なアリに噛まれたり、幅の広い川を2つ渡り、そして段々近くなるロライマ山に胸躍らせながら進んだ。
噛まれると猛烈に痛いアリ。余りの痛さに叫んだらガイドに笑われてしまった。
この工程において、一番大変なのは飲み水の確保だ。原始のエリアに、当然のことながら水道なんて物は無い。 現地の人は川の水をゴクゴク飲んでいるが、僕にはその自信が無いので毎日必要分だけ浄水をして自分で運ぶことになる。
時に赤く濁った水を、飛び交うブヨの仲間と格闘をしながら時間をかけて浄水するのだが、そういうときに限って空は太陽の熱を容赦なく地面に照らしつけ、僕の水分を奪っていくのだ。 腹立たしい反面、土地の水を身体に入れれば入れるほど、ロライマに受け入れられていくような感覚になっていく。
奇妙な植物にも沢山出会った。
歩くこと2日、夕方前にとうとうロライマ山が目の前にそびえる場所までたどり着いた。目の前に見える山は、想像以上に野性味あふれる雄志を見せてくれた。
段々空が赤に変わり、そして青から紺へ、最後に黒へと変わっていくまで、僕はまったく飽きずにずっとロライマ山とその周辺を眺めていた。 周りは晴れているのに局地的に雨雲が乗っかっていたり、全体が雨雲に覆われたり、そしてたまに全貌を見せてくれるロライマ山。
段々空が赤に変わり、そして青から紺へ、最後に黒へと変わっていくまで、僕はまったく飽きずにずっとロライマ山とその周辺を眺めていた。 周りは晴れているのに局地的に雨雲が乗っかっていたり、全体が雨雲に覆われたり、そしてたまに全貌を見せてくれるロライマ山。
小さなテントが僕の家。毎日最高のロケーションで眠りについた。
その神秘的な姿の虜になり、そしてその山の上に行ける胸の高鳴りが鳴り続けるこの夜は、まったく寝付けなかった。
続きは 次回 …
続きは 次回 …
ドーナツ状に空が開けた空。ギアナ高地の気候は今まで体験したことがない。
この記事へのコメント
おこめ
すごい景色ですね
ほな
住居が見えない、感激。
*
雄大な景色。
行ってみたい。