ちょっと唐突な話で恐縮ですが、先日クラフトビールのブリュワリーさんとコラボして、コーヒーテイストの黒ビール『コーヒースタウト』を作りました!ビールは麦芽とホップというメインの原材料で作る以外に、フルーツやスパイスなどを加え個性的な風味に仕立てるビールもあります。クラフトビール流行りの昨今、中にはコーヒーが使われたビールなんていうのも時折見かけました。でもまさか当店のコーヒー豆を使ったビール作りなんて、想像もしていませんでした。事の始まりはまだ夏真っ盛りの7月の最後の日、ある飲み会の席でした。
小田急線経堂駅近くにあるイベント酒場『さばのゆ』の店主・須田さんから「地元で飲食店や事業を行う人たちの交流会を開催するので良かったら」と誘われました。ドキドキしつつ参加したのですが、その時たまたま隣の席にいたのが影山さんという青年でした。影山さんは経堂のクラフトビールブリュワリー『暁ブルワリー 東京ラボ』でのビール作りを一手に担う担当者で、季節ごとのビールの企画などもおこなっていました。そして出会った時は、ちょうど彼がコーヒーを使った黒ビール作りを考えているところでした。
あまり飲み歩くことの無い僕ですが、珍しくその日は飲み屋を3軒もハシゴするほど意気投合。その日から作りたいコーヒースタウトを様々な言葉で表現し、イメージを合わせていきました。最終的に共有したのは一般的な黒ビールの重くて苦いような印象ではなく、「太陽の下でも楽しめるような、軽やかで明るい飲み口」「ビールとコーヒーの味わいが生み出す心地よいハーモニー」というもの。目標が定まったところで早速ビールの仕込みに…とはいかず、僕にとってはここからが悩ましい日々の始まりでした。
というのも、コーヒー豆の場合は少量でテスト焙煎が可能ですが、ビール醸造は少量で試作を繰り返すといったことが出来ない状況のため、いわば一発勝負で作る必要があったのです。またお互いに自分のジャンルは詳しくても、相手側のことが分かりません。そのためここからしばらくは双方の知識や経験をぶつけ合う中で、「想像の中で仕込んだビールが、どんな味わいになるかを想像する…」という“思考実験”のようなことを繰り返す日々が始まりました。それはただの空想ではなく、様々な根拠に基づいた“仮説”の積み上げでした。
おおよそレシピのたたき台が決まると、次はコーヒー豆の準備です。今回は「オーガニックで作られたコーヒー豆を!」という条件だけで、どの豆をどう焙煎するかは僕に任されていました。でも手元の生豆では役不足で新たに探さなきゃという時、偶然飛び込みでコーヒー生豆の卸業者さんが来店され、理想的な豆を仕入れることが出来ました。偶然は更に続きます。たまたまウチの常連さんが連れてきてくれたお客さまが、なんとコーヒー味の黒ビールも作っているブリュワリーの社長さんで、具体的でタメになる情報を惜しげもなくアドバイスしてくれたのでした。
様々な人が大事なピースを一つ一つ届けてくれたおかげで、遂に11月下旬『コーヒースタウト』が正式リリースとなりました!暁ブルワリーでは立ち飲みと量り売り、また関連レストランの暁タップスでも提供中です。その味わいはほぼ想像通りでとても飲みやすく、スイーツにも合う懐の深さもありました。でも人ってワガママですね、もっとこんな味にしていきたいという欲が出てくるのです。しばらく続けてくださるようなので、イメージする味わいに更に近付けるよう精進したいと思います。今はイートインのみですが、いつか定番化して缶や瓶ビールでも販売されたり…などと鬼が笑う夢を見ています笑。
この記事へのコメント
ゆーだいすきかあさん
飲んでみたいです 私も!
アイス
チャレンジしたいです。
アイス
良いですね。
だあきち
どんな味なんだろう?
とっても飲んでみたいです(^^)
ぱる
私も飲んでみたい!カフェインに弱いので、お昼に飲まないと!
くらまと
飲んでみたいです!
江戸っ子
大人の飲み物に大人のティストですね
かぐや姫
楽しそうなドリンク!
おこめ
飲んでみたい!
おきょん
飲んでみたいです
メレンゲ
飲んでみたい
はる326
量産に期待します!
ポンちゃん
飲んでみたい!
スッチー
良いです。
ミキ
飲んでみたい〜‼️
ぽんで
素晴らしい試みだと思います。
コーヒーブレイク
コーヒーもビールも自由ですね。
ほな
珍しいです。
hirune
比べのみしてみたいですね